「クララは何故だが生まれてくる子が女の子だと感じ、そのためクララとレオナルドは未だ見ぬ子に『カトリーヌ』という名をつけたのです。
クララもレオナルドも、もしかしたらイエス・キリストの再来かもしれないと喜びながらカトリーヌが産まれるのを今か今かと楽しみにしていたのです。



…………しかし、カトリーヌを産むことはできませんでした。




クララの幸せを妬んでいた他の奴隷たちが、クララとレオナルドは一度も『性の契り』を交わしていないということを屋敷の主人や夫人に暴露し、クララの子がレオナルドの子でないということがバレてしまったからです…。


そしてその話を聞いた意地悪な夫人によってクララは密かに食事に薬を盛られ、その薬の効能によりカトリーヌを流産してしまったのです。






クララは神様が授けてくれた永遠の財産。誰よりも愛していたカトリーヌを失ってしまい、狂乱してしまいました。


そして、刃物を手にするとそれでまず一家の主人が寝ているところを襲い惨殺し、次に屋敷で雇われている奴隷たちを次々と脅して屋敷裏の崖に呼び出し、一人、一人崖下へと突き落としていったのです……。」