猛スピードで門を破壊し、屋敷の方へ向かってくるダンプ。



義昭が、
「もう逃げれない！！右へ曲がるんだ！！」と叫び、政子と美華、義昭は玄関ホールへ入らずに右手の噴水目指して必死に逃げた。
義郎を乗せたダンプカーは、右へは曲がりきれない！！

「グォォォォォォーーー！！！！！！」


「ウギャウギャ、ウギャウギャウギャ！！！！！！」


暴走するダンプ！！


政子はその助手席を見た。



(！？)



「の、のぞ、望美が・・・！！！」



確かに政子は見た。

義郎の隣りで弾けるように笑いながらまるで屋敷へダンプを突っ込むよう指示している望美の姿を！



可愛らしい黒いミディアムヘアーに、白と赤のワンピース、小さな唇、大きな瞳をした目、間違いない、あれは望美である！！！



「いやぁぁぁぁぁ！！！！！」


ダンプは猛スピードで屋敷の玄関ホールへ突っ込もうとする。



「バ、バカな！！
父さん！！！ブレーキを踏め！！！父さん！！！！早くブレーキを踏め！！！」
必死で叫ぶ義昭。



「お父様ーーー！！！いやぁ！！お父様ーーー！！！！」
泣きながらこの九死の状態を見ている美華。