数日後

一人書斎で義昭に頼まれていた書類の整理をしている政子。


コンコンとドアがノックされると、義姉の美華が、
「政子さん、お友達がお越しですわよ。」
と伝えに来た。



政子は急いで屋敷の玄関へ向かうと、そこには中学、高校と同級生だった友人の川嶋ヒロエが待っていた。



「やっほぉ！元気にしてた？もう入るの大変だったのよ～！検問の所で色々聞かれてぇ！！なんなのよ？って」
相変わらずの明るいヒロエが苦笑していた。


「ごめんなさいね。この家ったら本当にセキュリティーがすごくて…。」
と政子も苦笑い。



政子は久しぶりにあったヒロエと話しをしたくてたまらなかったのだ。



「あら？」



ヒロエの後ろには今年で７才と５才になる、共に男の子のカワイイ子供もいた。




ヒロエは
「天気が良いからさっ！お散歩でもしましょうよ～！」と政子を外へと誘った。



邸内の芝生の庭の奥にある噴水の近くのベンチに政子とヒロエは腰かけた。


二人の子供達は芝生の庭で「キャッ！キャッ！」と楽しそうにハシャいでボールで遊んでいる。