拝啓 わが孫よ。

知っているとは思うが
お前の父親、信長は
実の息子と娘を捨てた。

行く宛のない二人をワシは
二人を引き取った。


今の生活は慣れたか?

ワシの元を離れ、東京で暮らすと言った時は、正直驚いたが、
その反面、嬉しかった。

一歩、大人になったなと。

もう、二人とも高校生か。
嬉しいぞ。

話しは変わるが、ワシはもう長くはない。
この手紙を見ている時期は、ワシはもう死んでいるな。

そこでだ、ワシが死んだら
神楽財閥の次期後継者となって欲しい。

もちろん、すぐにとは言わない。
高校を卒業してからで良い。
その間は、妻である時江に引き継いで貰い、後に潤に引き継いで貰いたい。

ワガママで少し強引だとは思うが、ワシの最後のお願いだ。

追伸
ワシの遺産は自由に使うが良い。