白が一面に迫った直後、自分が粒子になって飛び散った気がした。 眩しい白の光りの中を漂って… それから唐突にハッと我に返った。 我に返れた… 自分がここにいる。 おもわず振り返る。 龍が、突き抜けて行ったと思ったのだ。 けれど、そこにはなにも変わったものはいなかった。 空を見た。 塊だった雲が散り散りになって、溶けて行っていた。 そしてオレは、意識を失ったらしい・・・