もう一度まじまじと見上げる。

と、さらに違和感を感じた。

どっかりと空にあぐらをかいた白い雲の塊から、

時折なにかがひらっと、漏れ出る。

目で追おうとすると、消え、また、別の場所にちらりと。

だんだん正体を突き止めたくなってくる。


いる…。


キョロキョロと目を動かして、何かが雲の中にいることを確信した。