私はお母さんと暮らしたマンションに帰してもらうことを決意した。


私は金本さんに伝えようと部屋を出た。


そして気付いたのだ……。

(広過ぎてどこにいるのかさっぱり分からな〜い!)

家の中は何やら家政婦さん達が慌ただしそうに働いていた。


「あの…………。」


一人の家政婦さんに金本さんの場所を聞こうと声をかけた。


「あっ、お嬢様。もうすぐ歓迎パーティーの用意ができます。今日はご馳走ですよ!」


笑顔でそう言われると申し訳なくて場所を聞くことができなかった。


「ありがとうございます……。た、楽しみに…してます。」


(って何言っちゃってるの自分!?マンションに帰るのに………。)