「ねぇ、お兄ちゃん。お金くれないかなぁ?」



梨衣沙が上目使いで俺を見る。




「金ぇ?」




もちろん、俺はそんなのどうってことない。



「お願いっ!! どうしても必要なの!!」





久しぶりに、真剣にお願いしてくる梨衣沙。



いつもの『遊びたい』オーラは感じられない。