屋上のドアを開けると、まぶしいくらいの日差しに目を細めた。
「鈴加とマジで付き合ってるんですか……?」
パッと後ろを振り返り、俺に告げた一言。
「……本気で付き合ってるけど?」
わざわざこんなことを聞くために、こいつはこんなところまで……?
「そういう意味じゃなくて、本気であいつのことが好きで付き合ってるのか?……って聞いてるんです」
一瞬敬語を使わなかった智也に、ドキリとした。
物凄く感じる威圧感……
絶対いつもの智也じゃない。
人懐っこい笑顔なんて面影もなく、ただジッと俺を見ている。
「本気で好きで付き合ってる……」
そう言うのが精一杯だった。
「そうですか……」
「あぁ―…」
重く静かな空気が流れる。
「じゃあ、先に言っときます」
言っとく……?
バチッと智也が目を合わせてくる。
「俺はあんたを鈴加の彼氏として、認めねぇから」
「っ……!!」
正直、すごい衝撃なセリフだった。