「……」
「……」
なんだよ……。
この重ったるい空気……
つ―かさっきから一歩後ろを歩いてついてくるのに、一切話さない智也。
こんな空気苦手だ……
それから本当に一言も交わすことなく、ただ無言に歩いた。
「じゃ、じゃあ俺。こっちだから」
なんで俺が言葉をつまらせねぇといけないんだよ……
なさけないと思いながら、足を進めた……瞬間。
「司先輩、今から少し時間ありますか?」
「えっ……」
歩き出そうとしていた足を止めて、後ろを振り返った。
「今から……?」
「忙しいですか?」
鋭い瞳が俺を捕えている。
「いや。大丈夫だけど……」
「じゃあ、ちょっとついてきてください」
それだけ言って、俺の先を歩き出した。
一体何なんだ?
それから2人黙ったまま、着いた場所は……屋上。