食堂に着いてから、ランチを注文し、適当に空いてる席を探した。



……鈴加たちはまだ来てないみたいだな。



「あっ、司。あそこ空いてんじゃん」



そう言って夏樹が指差す方を見ると、一番隅が空いていた。


「じゃあ、あそこに……」


「夏樹先輩―っ!」



俺の声を遮って、後ろから聞こえた声。




誰かなんて、隣の夏樹を見れば簡単に予想出来た。



「蘭っ」



嬉しそうに笑いながら、城田たちがこっちに向かってくるのを待っている。



お前の方がデレデレじゃん……



「もうランチ、注文したんですね」


「あぁ、うん。今ね」



城田を見つめる夏輝の目は、ハートが今にも飛び出しそうだ。



「ふぅ―ん、そっかぁ―」



それに対して城田は学食を何にするか悩み始めたみたいだ。



「ってかさ、鈴加は何してんの?」



城田の後ろで隠れ気味に立っていた鈴加を、覗き込むようにして見た。



「ふえっ!な、なんでも」


「ふっ。ふえっ!ってなんだよ」


「っ//ちょっと間違ったんです!」




睨むように俺を見上げてくる。