「…確かに、私らは正しいことをしているとは言えない。汚いこともたくさん見てるし、自分自身もしてる。
でもこれが私らの選んだ生き方で、あんたみたいに敷かれたレールに沿って進むようなつまんない奴に上から目線で言われる筋合いなんかねーよ」


「……っ」


「陽子、行こう。お腹空いた」


「うん、行こ」


後ろからなにかを叫んでいる女を放って、私はとりあえず駅前に向かった。