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「えぇ─…この公式は…」
大輔くんと話せないまま始まった1時限目の数学の授業中、青ちゃんが黒板に公式の問題を書いている最中
青ちゃんの言葉は耳に入らなくて───
あたしの視線は、机に頬杖つきながら黒板を眺めている大輔くんに釘付けのままだった。
本当に…本当に大輔くんだよね?
この教室に大輔くんがいるという現実が夢みたいに感じて
なんだか夢と現実の境目でフワフワしている不思議な感覚に心が宙に浮いている感じがした。
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