「高津くん…?」


腕を掴まれたまま、高津くんの顔を見上げた。




「俺、梨華ちゃんのこと諦めるつもりないから」



「えっ…!?」



「俺…そんな簡単に諦めるような気持ちで梨華ちゃんのこと好きになってないから。


それだけは、覚えておいて」




そう言った高津くんの瞳は、いつも優しくて柔らかな瞳とは全く違う



怖いぐらいに真剣で、あたしの心に真っ直ぐと訴えかけるような


凄く力強い瞳だった。