「なんか、もうスッカリ秋って感じになってきたなぁ」 「うん」 高津くんと一緒に、小さな川が流れる川沿いの道を秋色に染まる景色を眺めながら歩いた。 遠くの河原には、ススキが風に揺られ、赤トンボが自由に空を飛んでいる。 空を見上げれば夏特有のモコモコした雲はいつの間にか姿を変えて、風にスゥ…と溶けてしまいそうな寂しささえ感じさせていた。