なにドキンって鳴ってんのよ!?あたしの胸!!
訳分かんない!!
「ねぇ、知ってた?」
「へっ!?な、なにが!?」
不意に聞かれて、声が裏返った。そんなあたしとは真逆に、急に真剣な表情になった高津くん。
「俺さぁ、ずっと梨華ちゃんのこと好きだったんだよ」
あたしの瞳を真っ直ぐ見つめてそうハッキリと言った。
「えっ…」
そう言われたあたしは、完璧にピキッと固まった。
だって、ずっと好きだったって…そんなこと言われたの初めてだし。
いくら興味がない男の子でも
しかも…いつもどちらかと言えば緊張感がないニヘラした顔してたのに
急にそんな真剣な顔で言われたら…
「うっ…」
思わず身構えてしまったあたしの、肩まで伸びた髪をフワリと秋風が靡かせた。