「じゃ、彼氏さん来たので、この辺で。
行こう。」


2人とバイバイして、凌ちゃんサンの手をとり映画館の方向に歩き出そうとする。


「えー、希美ちゃん行っちゃうのー?」


「行っちゃうに決まってるじゃないですか。凌ちゃんさん、早くしないと映画始まっちゃうよ!」


「ぉ、おう。」



後ろで2人がいじける声が聞こえたけど、今は映画映画映画!



「のん。あいつら知り合い?」


「いんや。ナンパされたって言ったじゃんか。」



「…なんで、名前知られてんの?なんか馴れ馴れしかったし。」


「凌ちゃんさんが来るまで、ちょっとお話してたんです。名前は、自己紹介されたので、あたしもちゃんと名乗りました。」