『圭介くんは馬鹿だから気付いてないと思うけど、今世の中は1週間後のクリスマスに一直線なんだよ。』


「お前な、失礼にもほどがあるぞ。

クリスマスくらい嫌でも気付くわ!!」


イルミネーションとか、ケーキとか、浮わついた空気とかね。



『…どーしよーかなー。』


「え、やっぱり此方の意見完全シカトな感じ?

オレ帰っちゃうよ?」



『ちょっと待ちたまえ。

あたしの話を聞いてくれよ、兄弟。』


「お前の兄弟になった覚えはねーよ。

てか、ずっとオレの優しさ無下にしてきたの君ですよね?」



『あのね、1週間後にクリスマスって言ったじゃん?

それでさ…』



ちぃとばかし問題が発生したんですよねー。


圭介くんがまだぐちぐち言ってるけど聞こえませんってことで。

話を続けようと思ったら、あからさまにため息をつかれた。