「でも、凌斗さん、怒ると怖そうだし…。

希美先輩は後輩としか見てくれないし…。

それより男として見られてるかさえわからないし…。」



ズーンって効果音が物凄く似合ってるよ、彼方くん。


沈みすぎてこのまま埋まっていくんじゃない?



『コラコラ
男は度胸だぞ。

それにあんた、のんちゃんに凄いなついてんでしょ?

今のままでいいの?』


「ぼくは…」

バタン

「希美は『もう帰ったから早く仕事に戻れ。』


ったく、この店の奴らはどいつもこいつも…。


「鈴先輩?!
何、彼方いじめてるんですか!!

彼方泣いちゃう!!」


圭介が彼方に駆け寄り、頭を撫でる。


うわぁ。
ほんとに涙目だ。