わたしがすっとぼけた声を出すと、碓井先輩はびっくりしたような顔をしてる。

「頭にきてて忘れてましたっ」

そう言ってニッコリ笑うと碓井先輩は、少しホッとしたような顔をして、

「ったく・・・」

「へへっ」

碓井先輩は私に手を差しだしてきて、

「立てるか。」

首をかしげる。

「あっ、はい・・・」

「・・・・」

・・・立てない・・・。

さっきまで立ててたのに、なんで立てないんデスか!??

私が一生懸命立とうとしてると、

「ひゃぁっ!?」

「お前、立てないんだろ。」

碓井先輩は私を軽々とお姫様だっこで連れていく。

「えっ、あのっ、大丈夫ですから!!」

そう言って両手と両足バタバタさせてると、

「暴れんな。」

怒られた・・・。