「うっ、碓井先輩!?」

私がそう言うと碓井先輩の首に巻きつけられた腕の力が強くなる。

「・・・お前ら、なにやってんだよ。」

その声はさっきの声とは全然違ってて・・・地響きが起こるんじゃないかってくらいの低い声が聞こえる。

「っ・・・」

女子たちはみんな涙目になりながらあとずさってる。

私からは顔は見えないけどきっと今の碓井先輩は怖い顔してる・・・。

「いいか。今度こいつになんかやらかしたら俺がお前らを殺さない保証はできねぇ。」

「ごっ、ごめんなさいっ・・・」

一人の女子が頭を下げる。

それにつられて他の女子たちも頭を下げる。

「ん、よし。いいよ行っても。」

声が急にかわる。

みんなそそくさと立ち去る。

「大丈夫か?」

私の耳元で聞こえた優しい声に気が抜けて足の力が抜けて地面に座り込む。