スクッと立ち上がる。

何度か蹴られたせいで足が悲鳴を上げる。

「いい!?先輩たちはあんたたちの“モノ”じゃないの!!先輩たちは先輩たちなの!!
“モノ”なんかにしないで!!」

そう叫ぶとみんなぽかんと口をあけている。

「それに!!制服!!どうしてくれるのよっ!お兄ちゃんが一生懸命働いて買ってくれたの!!それをこんなにしてくれちゃって!!」

そう言いながら私は両手を大きく広げて制服を見せつける。

「なっ「ぶわっはははははは!!!」

リーダー格の女子が何か言い返そうとした途端に誰かの爆笑によって遮られる。

「はぁ~・・・やっぱおもしれぇ・・・」

そんな声が聞こえた思った瞬間・・・誰かの腕が私の首元に巻きつけられる。

「っ!??」

「あ・・・・たっ・・・拓未君・・・・」

一人の女子がその人の名前を・・・