「あげますから泣かないでくださ~い。」

そう言いながら飴の袋をかさかさならしていると、

「わかった・・・」

そう言いながらムクッと起き上がる中村先輩。

ほんとに幼稚園児みたいだなぁ~・・・

中村先輩は飴をころころ口の中で転がしてる。

でもその顔はむすっとしてて・・・

「えっと・・・怒ってますよね?」

私は苦笑しながら聞くと、

「怒ってる。」

中村先輩は頬を膨らましながらぷいっと外を見る。

「えっと・・・どうしたら許してもらえるのでしょうか・・・。」

私は碓井先輩にコソッと耳打ちをすると、

「知らんな。聞いてみれば?」

小声でそう言われる。

「えっとぉ~・・・中村先輩・・・どうしたら許してもらえるのかは・・・・」

すると中村先輩はムスッとした顔のまま、

「俺の事下の名前で呼んでくれるんならゆるす・・・」