放課後・・・

どどど、どうしよぅ!

とうとうこの時が来てしまった!!

絶対ボコられる!!

いやだぁ・・・・でも行かないとそれこそボコボコだろうなぁ・・・

「・・・はぁ~」

思わずため息がもれる。

仕方ない・・・いくか・・・;

私は体育館までの道のりを重い足取りで歩いていく。

体育館の入り口からそーっと顔だけ覗かせるとそこには・・・・

普通の部活動風景だった。

「あ、あれ?」

私はてっきり殺るき満々でいるのかとおもってたけど・・・・。

「あ、」

その人たちの中から一人だけこちらに気づいて歩いてきた。

「ひっ・・・」

拓未と呼ばれていた男の人が歩いてきた。思わず少し後ずさる。

「やっと来た。」

男の人は私の目の前まで来て私を見下ろす。

男の人が片手を動かすのを見て私は少し体を震わせる。

パシッ

でも、その片手は私の手首を捕まえる。

そのままグイッと引っ張られて体育館の中に連れてかれる。

「あ、あの?」

男の人の行動がよくわからずそのまま引っ張られる。

連れて行かれたのは体育館の端っこのほう。

私はそこに置かれてあるパイプ椅子に座らされた。

「そこで見てろ。」

そう言い放って男の人はバスケの練習に戻ってしまった。

「試合開始ー!!」

ピーという音とともにワッとみんなが動き出す。

・・・・わぁ・・・

拓未という男の人がボールをとった。

その瞬間いきなり飛び上がり3ポイントの位置からきれいにゴールした。

・・・すごい・・・

私が呆けていると男の人がこちらに振り返り、片手でブイサインをつくって二カッと笑った。

どきんっ

そのきれいな笑顔が眩しすぎて・・・

少し頬が熱くなるのを感じて私は思わずうつむく。

その時体育館の入り口から誰か入ってきた。