中村先輩はそう言いながらショートケーキの乗っているお皿を差し出す。

私はそれをソーダフロートに使っていたスプーンですくい上げて口に運ぶ。

!!

おいしぃ!!苺の酸味とクリームの甘みがベストマッチ!!

「そんなにおいしい?」

「おいしいです~!!」

私は手足をジタバタさせながらおいしさを表現している。

「よかったよかった!」

中村先輩は満足そうに笑うとまたいろんなケーキを食べだした。

「クリームついてんぞ。」

そう言って私の頬についていたクリームをすくい上げる碓井先輩。

「わぁっ!ごめんなさいっ」

「別に。」

碓井先輩はクリームのついた手を拭きながらコーヒーをすする。

「碓井先輩は何か食べないんですか?」

私は碓井先輩を覗き込みながら聞くと、その質問に返答したのは碓井先輩ではなく、

「だめだよ~拓未は甘いもん食えないもんっ」

そう言いながらけらけら笑うのは中村先輩・・・って、えぇ!?

「た、食べれなかったんですか!??」

「甘いもんは食えねぇ」

「ごっ、ごめんなさぁい!!・・・ってゆうか言ってくださいよ!!」

すると中村先輩はさらにけらけら笑いながら、

「気にしなくていいよ~。そいつどこに行ってもなにも食わないから。」

は~っと自分を落ち着かせている中村先輩。

「まっ、今の問題は麗だね。」