そういうと岸谷先輩は、心底びっくりしたようで、

「なっ!・・・んでなまっ・・・」

わなわな震える先輩を見ながら、

「え・・・だって、活動日誌に・・・・」

活動日誌にはバスケ部全員の名前が書き込まれている。

ほら、と先輩の顔の目の前に活動日誌を差し出すと先輩はしまった!という顔をしてはぁぁ~と大きなため息を吐きながら私を見つめる。

「なんでそんな嫌がるんですか?」

そういうと岸谷先輩は少し困った顔をしながら、

「・・・・・だから・・・」

「え?」

岸谷先輩の声が小さすぎて聞き取れなかった私はききかえす。

「あぁ!もう、女の子みたいな名前やから!!」

そう言ってプイッと外を向く岸谷先輩。

「・・・・ぶっ・・・」

「!!なぁ!今、笑ったやろ!」

先輩はバッとこちらを振り返り顔を赤くしながら怒ってる。」

「だって・・・理由が可愛すぎですよ・・・」

私は笑いをこらえながらそういうと

「ああ!やから言いたくなかったのに!!」

「でも、だめですよ先輩。名前は親からもらう体の次に大事なものなんですからねっ!」

「・・・だから言いたくなかったのもあるんやけどね・・・」

「え?」

「ううん、何でもないよ・・・あれ?西野サン・・・」

そう言いながら近づいてくる先輩手を伸ばして髪に触れる。

「なっ?」