「年上に対する癖みたいなもんなんだろ。」

「えっ」

突然後ろからかけられたこえにびっくりして振り返ると、

「碓井先輩!」

「ねっむ・・・」

そう言ってクァァ~っと欠伸をする碓井先輩。

「と、とにかく!壁とかじゃないですから!」

少し納得のいかないような顔をした中村先輩は、

「わかったよぉ・・・」

そう言って少し膨れる先輩。

可愛い・・・

そんなことを思っていると・・・

「えっと、これから仕事教えるから。」

そう言いながら岸谷先輩はおいでおいでと手招きする。

「俺もいきた~い!」

そう言って騒いでいるのは中村先輩。

「だめやろ、お前らは練習してろ。」

先輩は中村先輩にしっしっと手で追い払う。

「けーち!!」

そう言って中村先輩と碓井先輩は体育館の方に向かって行った。

「うるさい奴ですまんなぁ、」

「いえいえ、あのくらいが楽しいですよ!」

「そうか?」

そう言いながら先輩は首をかしげる。

「あ、これこれ、この活動日誌を部活始まる前に取りに行ってな。」

はい、と渡されたのはすごい落書きまみれのファイル。

「・・・岸谷麗?」