「多分西野なら、点数取らなくても合宿行けるよ。」

「えぇ!??」

今更な発表に私は顔をあげると進藤君はフッて笑いながら、

「先輩たちはどうやっても西野を合宿に連れて行きたいみたいだからね。もし駄目でも先輩たちなら実力行使でもするでしょ。」

・・・そんなに、来てほしいのかな・・・?

まぁ、洗濯ものとかジュースの用意とか大変だしね。

「でもさ、自分の実力で合宿に行きたくない?」

進藤君のその言葉に私は固まる。

・・・うん、確かに。

そんな、誰かのコネを使ってまで合宿に行きたいとは思わない。

なんか、みんなはちゃんと頑張ってるのに私だけずるしてる・・・って事にはなりたくない。

「うん。そうだねっ!頑張るっ、私っ!」

私はフンッと意気込んでいると、また、頭の上に暖かい物が乗っかる。

上を見上げると進藤君が優しく微笑んでた。

私はその笑顔に見惚れてしまった・・・

「・・・西野?」

進藤君はジッと見つめられるのが不快だったのか眉間にしわを寄せて、折角珍しい進藤君の笑顔はすぐに消えてしまった。

「あ、ごめんっ」

私は急いで目を逸らすと進藤君は首を傾げてから教室に入って行く。

教室の中からはチラホラと挨拶してる声が聞こえる。

そのまま、ボ~っと廊下に突っ立っているとチャイムが鳴る。

「あわっ!」

そのチャイム音に急かされながら私は教室に入るとそのあとすぐに先生が入ってきた。

「今日はテストで昼食の後に結果発表があるからね~。はいっ、以上!」

それだけ言ってすぐに教室を出てってしまった。

みんなは別に成績に入るテストじゃないから誰も勉強なんてしてない。