「ごめんね？」

西野の声がする。

「うん。」

聞いちゃ悪いか？

そう思ったけど、西野は気づいてないっぽいな・・・

別に内容なんてわかんねぇし。

「うんっ、制服も荷物もこっちにあるから直接行く～」

あぁ、明日の話してんのか。

「ありがとぉ～」

西野はそう言って携帯を切る。

・・・？

そのまま液晶画面を見たまま動かなくなってしまった。

・・・・っ

西野の横顔は儚くて寂しそうな顔をしていた。

そんな顔をされたら何を話していたのか気になってしまう。

誰と話していたのかが気になってしまう。

「西野？」

思わず声をかけると西野は肩をビクッと揺らして、

「はへっ？」

こちらに顔を向けて俺の顔を見たら、ハッとした顔をして、

「あっ、すいません。勉強しますっ！」

そう言う西野の顔はいつもの顔だ・・・