一人で勝手に納得してると、碓井先輩が急に立ちあがって部屋を出てってしまった。

「?」

私はそのまま呆然としていると碓井先輩はすぐに戻ってきて、その手には二つ毛布が掴まれていた。

一つは床に転がって寝ちゃってる中村先輩に乱暴にバサッと掛ける。

もう一つは壁にもたれかかって寝てる岸谷先輩にちょっと、優しめにかけた。

碓井先輩も岸谷先輩に殺されたくないらしい・・・

私は中村先輩に乱暴に掛けられた布団をちゃんと直してあげてると、

「やるぞ。」

碓井先輩がドカッと胡坐をかいて座る。

「進藤は何かわからないところがあったら聞け。で、西野は次、国語。」

「はいっ」

そう返事すると机の上に真っ白なノートが広げられる。

「?」

私は何をすればいいのかわからず首を傾げてると、次はカタカナまみれの紙を一枚置くと、

「このカタカナ、全部漢字に直せ。」

そう言って机に置いた紙をトントン指で叩く。

「・・・はい・・・」

私はあまりできる自信が無いけどやるしかないのでノートに書いてると、たまに碓井先輩の舌打ちが聞こえたりして、ビクビクしながら解いた。

「出来ました・・・」

「貸せ。」