「何回言わせリゃいいんだ。」

「ごめんなさいっ」

「だから、これ違ぇ。」

「えっ!?」

「この、馬鹿がっ」

「ごめんなさいぃっ」

このやり取りが何回か続いてやっと休憩がもらえた。

「うぅ・・・」

机に突っ伏してると、肩にかけてたタオルが引き抜かれる。

「髪、まだ濡れてんぞ。」

そう言って髪を拭いてくれるのは声からして碓井先輩。

「ごめんなさい・・・」

机に突っ伏したまま髪を拭かれてる体勢になってた時、

「・・・くぁっ」

上の方から小さな欠伸が聞こえる。

顔をあげると、私の正面に座っていた進藤君が涙目になりながらボ~としてる。

「進藤君。眠いの?」

「ん、いや、別に。」

進藤君は明らかに眠そうなのにわかりやすい嘘をついてる。

時計を見るといつの間にか12時30分。

もう、眠たくなる時間だよね・・・

「進藤、寝るなら隣の部屋で寝ろ。」

碓井先輩はそう言って壁の方を指差す。

「いや、いいです。」

進藤君はそう言ってまた欠伸をする。