「じゃあね~!!また明日!」

そう言いながらそれぞれ別の道を歩いていくみんな。

私はみんなを最後まで見送ってから自分の帰路に向かった。

「・・・あれ?」

自分の視線の先には見覚えのある人影が・・・

私はその人に静かに近づいてみた。

「碓井先輩。」

そこにいたのは碓井先輩で公園ベンチで遊んでいる子供たちをボーっと見ている。

・・・気付いてない?

「碓井先輩?」

私は先輩の肩をトントンッと叩くと。

「っ!・・・なんだ、西野か・・・」

先輩は驚きながら振り返り私を確認するとほっと安堵の息を吐いている。

「どうしたんですか?こんなところで・・・」

先輩は私からまた子供たちの方に視線を戻す。

「さぁ・・・何してんだろうだろうな・・・」

・・・;

この人は大丈夫なのだろうか・・・

「老化現象じゃないですか・・・」

「違う。」

「じゃあ、なんでわかんないんですか?」

「・・・さぁな」

・・・・・。

絶対おかしいよこの人・・・。

その時私は知る由もなかった。

先輩が何を思ってここにいるのかを・・・。