「進藤君。どこ行ってたの?」

「ん、リビング。」

・・・

「・・・ここ進藤君家じゃないよね?」

「違うよ。先輩のお母さんと世間話してただけ。」

・・・

進藤君世間話するんだ・・・

「母さんが進藤を気にいったらしい。」

碓井先輩はハアッと溜息をつきながら進藤君に片手をあげる。

「いや、いいですよ。楽しい人でしたし。」

進藤君はそう言うと岸谷先輩の方に視線を向ける。

「寝たんですか?」

「うん、そう~・・・・あ、進藤、真奈ちゃんに勉強教えてあげなよ。」

中村先輩はそう言いながら机をトントン叩いてる。

「え~・・・」

進藤君はめんどくさそうな顔をして、

「俺あんま人に教えるの上手くないですし。」

手を横に振りながら顔をそむける。

「じゃあ、やっぱ、拓未だ。」

今度は碓井先輩の方を向いて机をトントン叩いてる。

「しゃあねぇ・・・」

碓井先輩はそう言うと机の前に座る。

私も急いで座ると、

「いいか、よく聞け。」

碓井先輩の地獄の説明が始まった。