目の前に眉間に皺を寄せた碓井先輩が立っていた。

「ひぇっ」

私はそんな変な声を出して驚いてると服がずり落ちそうになって急いで引き上げる。

碓井先輩は私の裾が折ってあるズボンやらダボダボの服をみながら、

「やっぱりデカかったか。」

「当たり前ですよ・・・」

当然の事を言いながら歩き出す。

その手にはケーキとジュースが乗ったお盆が・・・

「わぁっ、ケーキ!」

目を輝かせてそう言うと、

「お前と、武用」

顔だけ振り返ってそう言う。

「えっ、私のもあるんですか!?」

「そう。」

それを聞いた私は、キャッキャッと喜んでいたら、うるせぇって怒られたから黙ってた。

そのまま部屋に入ると、

「お~、おかえり~。」

中村先輩が手を振りながらニコって笑ってる。

「あれ?」

私が一つ気付いたのは弟君が消えてる。

さっきまで中村先輩と騒いでたのに・・・

「寝たから部屋に連れてった。」

私が何を考えてたのか分かったらしく碓井先輩が疑問をといてくれる。

「もう一人寝てる人居るけどね。」

そう言って中村先輩が指差した方にいたのは、

「岸谷先輩?」