こうやってよく考えたら碓井先輩のお家は大きい。

緊張しててそんなこと考えてなかったけど・・・

普通の家の二倍くらいはありそう。

そのままどうしようもなく突っ立ってるとリビングのドアが開いて、

「あら、どうしたの?」

リビングから出てきた奥様が優しく笑いながら私に問いかける。

「あっ、あの、お風呂をお借りしたいんですケド・・・」

そこまで言うと奥様はニコッと笑って、

「お風呂はそこよ。」

一つの扉を指差す。

「ありがとうございますっ、えっと、お借りしてよろしいでしょうか・・・」

お風呂の場所を聞いたクセにこの質問はないと思ったけど、とりあえず聞いておかないと・・・

「えぇ。いいわよぉ。」

奥様は可愛らしい笑顔でお風呂場のドアを開けてくれる。

「じゃあ、お借りしますっ」

ペコッと頭をさげると奥様はそのままリビングに入っていった。

それを確認してから私はお風呂に入る。

そこから何十分かお風呂に入って出てきたときにはすでに10時を回っていたので急いで服を着ると・・・

・・・おっきいなぁ・・・

よくよく考えれば先輩の服なんて大きいに決まってる。

気を抜くと肩がはだけそうだ・・・

気をつけないと・・・

そう思いながらお風呂場を出ると、

「遅ぇ。」