私の頭の上で岸谷先輩が苦笑いしてるけどそんなのはもう気にしない!

それから何時間か4教科分のテストを解くのを頑張った。

「・・・お、終わりました・・・」

私はそのまま机にうつぶせになる。

「ん、お疲れ。ちょっと休んでていいよ。」

岸谷先輩にそう言われたから私は壁にもたれかかって一息ついた。

「お疲れ。」

いつの間に私の横にいた進藤君は首をゴキッとならしてる。

「進藤君はやらないの?」

「やったよ?西野が集中しすぎて気づかなかっただけで。」

サラッと言いながら進藤君はある紙を見せる。

「94、96、90、98・・・・えぇ!!??」

その紙はテストの答案用紙で、進藤君はどれもこれも90点台・・・

・・・ちょっと、自分が虚しくなってくるなぁ・・・

「らくしょー」

余裕の笑みを見せる進藤君。

悔しい!

これは良い点取らなくては!!

私は一人で燃えていると、

バンッ!

ドアが思いっきり開く音がする。

私は肩をビクつかせてドアの開いた方を見ると、そこには目を輝かせている少年が一人。

「麗お兄ちゃん!!」

碓井先輩の弟君だ。

「・・・なんで連れて来たんだよ。」

岸谷先輩は疲れた顔をしながら一緒に入ってきた碓井先輩を軽く睨んでる。

「泣くからうるせえんだよ・・・」

ムッとした顔をしながらでも少し申し訳なさそうにそう言う。