ーーー・・・翌朝。

「真奈。ま～な～！」

「んん・・・あと5分・・・」

「ほら！今日はお墓参りに行くんだから！」

その声を聞くと同時に私はガバッと起き上がる。

「・・・そうだった。」

私は目を擦りながら、

「おはよう。お兄ちゃん。」

そう言うとお兄ちゃんはニコッと笑って、

「ご飯できてるから早く着替えておいで。」

部屋のドアを閉めながらそう言うお兄ちゃんに昨日のような悲しげな表情は無い。

・・・そう言えばお兄ちゃんに朝起こしてもらうなんて久しぶりだな・・・

呑気なことを考えながら私はぼさぼさの髪の毛をといて、出来るだけ地味な白と黒のワンピースに着替えて部屋から出ると、朝ごはんの良いにおいがする。

私は急いでリビングのドアを開けると、

「ナイスタイミングッ！」

お兄ちゃんが机の上に紅茶とコーヒーのカップを置いてニッと笑ってる。

「良い香りっ！」

「ははっ、俺特製の紅茶だ！」

親指をグッと立ててるお兄ちゃんに私はけらけら笑いながら、

「早く食べよっ！」

「おぅ、食べよう。」

そう言って二人で向かい合う形で座って一緒に手を合わせる。

「「いただきま～す！」」