私は両手と頭をブンブン振りながら、

「送ってもらって、助かりましたっ!」

焦ってそう言うと中村先輩は二パ~と笑って、

「へへっ、ありがとうっ」

私はその可愛い顔にキュンッとする。

あぁ・・・写真に撮りたい・・・

変態みたいな事を考えていると、

「くぁ・・・」

岸谷先輩が欠伸をしながら目を擦ってる。

「大丈夫ですか?岸谷先輩。疲れてるんじゃ・・・」

「ん~、大丈夫・・・」

岸谷先輩はそうは言ってるけどフラフラしてるし・・・

「あの・・・休んでいきます?」

「「「は?」」」

そう言った途端先輩たち三人の声が重なった。

「え?なにか変なこと言いました?」

私は首をかしげると先輩たちは溜息を吐いている。

「簡単に家に男入れるもんじゃないよ。」

岸谷先輩は苦笑しながら、

「俺は大丈夫だから。」

ポンポンッと頭を撫でると片手をあげて、

「じゃ、また明後日ね。」

そう言って手を振る。

「えっ、大丈夫なんですか?」

「ん、大丈夫。ほら、帰るで。」