睨まれてる碓井先輩はムスッとした顔で、

「睨まれる筋合いはないんだがな。」

そう言いながらある方を指差す。

「ん?」

岸谷先輩はその指差した方に顔を向ける。

私も一緒に目を指差した方に向けると、さっきまで私たちが歩いていた道。

その先には道がなかった・・・

「あ・・・」

「おぉ、危ね。」

顔を青ざめさせている私に対して岸谷先輩は呑気に呆けている。

「危ね。じゃねぇよ」

碓井先輩は呆れたように溜息をつき岸谷先輩の襟首から手をはなす。

ん?

今、私・・・

「うわぁぁ!」

私は碓井先輩の腕の中から急いで離れる。

「んだよ・・・」

碓井先輩は顔を歪ませて私から離れる。

「いやっ!なんでもないです!」

私は碓井先輩に背を向けて顔が赤いのをバレないようにしてると、

「ん~、やっぱり俺も西野サン家まで送る。」

「えっ!?」