中村先輩の優しい言葉に、何だか救われたような気がした。

「ふっ、ありがとうございますっ」

私は中村先輩に今できる精一杯の笑顔を向ける。

その瞬間、中村先輩が一瞬固まる。

「中村先輩?」

私が中村先輩の顔の前で手を振ってると中村先輩の顔がみるみるうちに赤くなってく。

「ちょっ、大丈夫ですか!?熱でもあるんじゃ・・・」

「・・・その笑顔は反則だよ・・・」

「え、」

その瞬間私は手首を引っ張られて中村先輩の胸の中におさまった。

「っ!!」

私は体が固まって動けなくなるしパニックになってて拒むこともできない。

「たっける先輩!?」

「これは真奈ちゃんが悪い。」

「えぇ!?」

私のせい!??私なにかしましたっけ!?いや、泣きましたよ!泣きましたけど!!そのせい!?

「もぅ、可愛いすぎだよ・・・真奈ちゃん。」

「っ!?」

耳元でささやかれるそんな言葉に私の頭はショートしそうになる。

「ふっ、耳まで真っ赤だよ。」

「ちょっとまってぇ!!」

私はそう喚くと中村先輩は耳を押さえて顔を歪ませながら私から離れる。