「え・・・、冗談で言ったつもりなのに、まさか図星?」

岸谷先輩は私の頬から手をはなすと進藤君の方に体をむける。

「なんでもねぇ・・・」

進藤君は片手で目から下を隠しながら顔をそむける。

「・・・何があったの?」

岸谷先輩は私に体を向きなおして私をジッと見つめる。

「へぅ・・・っ・・・」

私は顔を真っ赤にしながらうつむくと頭の上から小さなため息が聞こえて、そのあとそばにいた岸谷先輩の気配が消えた。

「え?」

顔をあげると岸谷先輩は進藤君の目の前に立ってて、

「なにしたの?」

口は笑ってるけど・・・目が笑ってない・・・

「キスとか、した?」

そう言った瞬間進藤君はバッと顔をあげて、

「ばっ!するわけないだろ!!」

進藤君がそう言うと岸谷先輩は驚いたような顔をして、

「はぁ?キスもしてないのにそんなに顔を赤くするん?それがホンマならお前らどんだけウブやねん。」

すっごい呆れた声を出して顔も呆れてる。