「・・・うぅ、」

何故か半泣きになっている西野を見て俺は西野と同じ顔の高さまで腰をおろして俺的には優しく、

「何が『どうしよう』?」

「怒られるかもしんない・・・」

「なんで、」

「部活が・・・始まってるんだもん・・・」

そう言って西野の指差す先は時計が・・・結構過ぎてんな。

「まぁ、別にサボってたわけじゃないし。理由を言えば理不尽に怒る人じゃないでしょ。部長さん。」

そう言うと西野はうつむいたまま、

「でも・・・碓井先輩は、すっごい怒られてて・・・怖かったし・・・」

「や、大丈夫だと思うけど・・・まぁ、怒られる時は一緒だろ。それに、そんなこと言ってる暇があるなら歩こう。」

「そっ、そうだねっ!」

西野はパッと顔をあげて小走りをする。

・・・西野の小走りは俺が普通に歩いてても追いつける・・・

ぴょこぴょこ走っててウサギみたいだと思いながら体育館へ歩を進める。