『秀彦、本城さんがお気に入りみたいだな』


『はあ…』


『俺にヤキモチ妬いててさ。君、比べるんだって？秀彦と俺』


『そんなつもりないんですけど』


『俺は光栄だと思ったよ。こんなおじさんと若い子比べてくれたら』


部長は嬉しそうに…いや浮かれ気味でそう言った

『プライベートでも仲良くしたいな〜なんてね。つねに思ってるわけ』と笑っている


『プライベートですか？』


『それは半分冗談だけど…本城さんの事は好きだよ。女としてね、仕事も手を抜かない、女にも手を抜かない。理想だと思う。秀彦もそう思ってるんじゃない？』


『何言いたいんですかぁ？』


『究極の話し、俺と秀彦ならどっちとる？彼氏おいといてさ』


私はビールを吹き出しそうになった


『人生最大のモテ期だと思うくらいで…選ぶとかって偉そうな事できないです…』


『真面目だな。嘘でも俺って言えよ』


『だって…』私はいじめっ子に責められてるようだった


『ごめん、ごめん。ちょっと遊びすぎたな。ほらどんどん食べて』


部長は目を細めて私を見ていた


私は少しホッとしながら焼き魚を食べる


冗談なのにドキドキした