それは2学期から遅刻と欠席がなかったこと。

これには母も担任もかなり驚いていた。

先生はアタシがヨシの家で暮らしていることを知っている。


「他の先生には言うなよ!」


アタシが卒業するまでの先生との秘密ごと。


「先生もご存知ですが、
紗那は佳矢君のお宅にお世話になっています。
初めは反対もしましたが、この子がこれだけ頑張ったなら、結果として良かったと思っています。
成績は仕方ないですけどね」


アタシは母と先生のやり取りを黙って聞いていた。


「松井、2年になっても頑張れな!」


「はぁーい」