村井はいつも私の頭を優しくなぜてくれた。




「お嬢様泣いてもいいですよ。もう我慢する必要はありません。」




私は村井の腕の中で子供みたいに、声を上げて泣いた。




泣きながら寝てしまった私の側に、村井は朝までつきあってくれた。




朝起きた私の不細工な顔を見て村井が笑った。




村井も髪がボサボサで、イケメンが台無しだった。




あの時何であんなに泣いたんだろ。




村井の腕の中が気持ち良くて、気がついたら自分のベットで眠っていた。




そんな事が何回もあったと思う。




私はきっとその頃から、村井が特別な人になっていたんだと思う。