「もう一人の女瑠璃華鞄持ってけ。」




私は金髪男のバイクに乗せられた。




「何すの、下ろしなさいよ!」




「いいからしっかり捕まれ!」




嘘下ろしてよ。




「珠稀助けて!」




「お嬢様。」




「落ちたくなかったら、俺の腰に捕まれよ。」




そのままバイクは走り出した。




怖くて必死で金髪男にしがみついた。




バイクって電車より怖いかも。




「キャー!」




「キャー、キャーうるさい女だな。」




金髪男はなんか楽しそうだ。




「あなたの名前は?」




「はぁ、聞こえねぇ。」




「だからあなたの名前です。私は名乗ったんですから、名前教えるべきです。」



「あぁ名前ね、俺の名前は袴田健太郎覚えて置け。」



「あなたが袴田健太郎?」




「俺の名前知ってるのか?まぁ俺はある意味有名人だからな。」




そう言って袴田健太郎が豪快に笑った。