「千佳。太一くんちに回覧板持って行って」 夕方 学校から帰ってきたあたしにママが言った。 「えっ」 戸惑うあたし。 たいちゃんちに…? そりゃ隣だし、 いつも普通に行けるけど… 「ケンカ中なんでしょ?仲直りしておいで」 ママがそう言ってあたしの背中を押した。 仲直り…か。 したい したい したい! あたしは自分ちを飛び出していた。