「じゃあ、また明日」 奈美ちゃんもそう言って歩き出す。 「咲良先輩……」 躊躇いがちに呼び止めるのは琥太郎先輩。 「うん?」 「一緒に帰りません? 送りますよ」 「そう? 送ってくれなくてもいいけど、途中まで一緒に帰ろうか?」 「はいっ」 嬉しそうな顔をして後を追いかける琥太郎先輩を見送る。 やっぱり……。 どうやら琥太郎先輩は咲良先輩が好きと見た。