笑顔は春……、さくらの季節。 それは『さくらへ』、と書かれているように思えた。 読み終えた咲良先輩が小さく息をはく。 そして零していた涙を拭き、手紙を静かにたたむ。 「で? 今日の部活動の予定は?」 そう言って笑う咲良先輩は、いつもよりも綺麗に見えた。