「そうだな、みんなも待ってるしな」



樹先輩がそれに頷く。



「部長は誰に?」



3号が首を傾げると、奈美ちゃんが笑う。



「やっぱ琥太郎先輩じゃないですか? まあ、少し役不足って感じもしなくもないですけど」



「なんだ? 奈美君はどうしていつもそんなこと言うんだ?」



青空先輩の口調を真似る、琥太郎先輩にみんなが笑う中、咲良先輩だけが悲しい顔で海を見つめていた。